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  • 『スマイル☆けんせつ女子部』担当女性記者インタビュー

    2016年12月14日岩手県建設業協会

    sen12DSC08684(株)日刊岩手建設工業新聞社 編集局編集部 記者 齋藤星子さん

    日刊岩手建設工業新聞で連載中の『スマイル☆けんせつ女子部~女性記者ほしこが行く~』(以下、「けんせつ女子」)の担当記者である齋藤星子(せいこ)さんのインタビューを掲載します。いつもは取材している側ですが逆取材をお願いしました。

    インタビューの前には、実際の取材に同行しました。この日は、入社2年目の女性重機オペレーターの取材です。終始笑顔、和やかな雰囲気で取材されていました。インタビューや写真撮影、記事の編集まで一人でこなす齋藤星子さんのお話です。


    「取材させて頂いているという気持ちを忘れないように」

    ―入社されたきっかけを教えて下さい。
    東京の大学に在学していましたが、実家に近いところで就職したいという希望がありました。グループ会社の(株)盛岡タイムス社の入社試験を受けた際、今の会社を紹介されたのがきっかけです。

    ―最初の取材を覚えていますか。
    自分一人で車を運転して取材に行ったのは、八幡平市建設協同組合主催の小学校での「ふれあい事業」でした。運転も取材も、もの凄く緊張した記憶があります。昔の記事などを読んで勉強したんですが、具体的に何をどこまで聞けば良いのか、どう取材したらよいのかなどよく分からないまま取材に臨みました。上司からいっぱい添削してもらい、新聞に掲載されました。初めのころは自分の記事を読むのが怖かったです。

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    ―入社後、建設業の印象は変わりましたか。
    建設業が目に見える仕事以外にも様々なことをしているのが分かりました。除雪や草刈りに道路の補修、車にひかれた動物の死骸処理など、建設業が携わっていたことを知りませんでしたし、東日本大震災では最前線で災害対応にあたっていたことも、入社して初めて知りました。

    道路を使っている人は、当たり前すぎて意識していないと思いますが、道路に穴が開いていたら危なくて走れないですよね。建設業の皆さんがちゃんとやっているから、意識する必要がないのだと思います。社会にとって欠かすことができない、ゼロになってはいけない存在だと思います。

    ―建設現場に行って感じたことはありますか。
    建設業については、全く知らない状態で入社しました。「トンネルってこうやって作ってるんだ」、「道路を作る過程はこうなんだ」とか、いつも新しい発見で面白いです。

    ―建設業で働く人たちについてどう思いますか。
    手に職があることって、かっこいいと思います。山の中にトンネルや道路を通したり、盛土した上に家を建てたり、とにかくスケールが大きい仕事です。

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    ―印象に残っている仕事はありますか。
    記事を読み返せば、良くしてもらったことや取材中の出来事、反省することなど、色々なことが思い出されます。それぞれに思い出がありますね。

    ―「ふれあい事業」の取材はどうですか。
    子供たちが重機を近くで見て、自分で体験して、目がキラキラしていますよね。もちろん、仕事をすれば、ただ楽しいだけではないとは思います。

    取材で難しいのは、子供からコメントをもらうことです。どの様に聞いたら、心の中で思っていることを話してくれんだろうと…。

    ―仕事のやりがいを教えて下さい。
    記者の仕事全般に言えることだと思いますが、色々な人と出会えて色々な場所に行けることはこの仕事の面白いところだと思います。人と出会わないと仕事になりません。普通は入れないような工事現場に入れることも素直に楽しいです。

    ―好きな取材はありますか。
    あまりこだわらない方だと思っています。取材することは、相手の方に時間を割いていただくことでもあるので、少しでも良い記事で応えたいという思いがあります。

    ―「けんせつ女子」についてはどうですか。
    取材に協力いただいている方々をはじめ、企画を担当させてくれた会社にも感謝しています。

    ―「けんせつ女子」での取材の入り方を教えて下さい。
    あまり考えて入ることはありません。他のインタビュー取材でも、その場で考えることの方が多いです。インタビューの仕事では、お互い緊張しないよう、あまり堅苦しい雰囲気にならないよう心がけています。おさえておきたいことは、最終的に話全体の中で聞くことができれば、と思っています。

    ―「けんせつ女子」の取材で感動したことはありますか。
    皆さん、それぞれに思いがありますよね。自己満足や自分のために仕事をしている人はいなかったと思いますし、皆さん誰かの役に立つものを造りたいと話していました。

    ―「けんせつ女子」を担当して良かったですか。
    良かったです。続けられるのであれば続けていきたいです。以前の私は言葉が出てこず、話すのがうまくありませんでした。学生時代は感想文や「私の主張」なども苦手でした。どの様に取材に入れば良いかなど、経験を積んで分かってきた部分もあります。

    何より取材させて頂いているという気持ちを忘れないようにしています。「けんせつ女子」などを通し、一般の方に建設業をもっと知ってもらいたい気持ちもあります。

    ―建設業で働く女性について何か感じたことは。
    取材を通じて学んだことですが、女性でもやる気があればできる職業だと思います。力がない、背が足りないなどの身体的な能力は仕方がないことですが、他のことは男性でも女性でもあまり関係ないと思います。「女性らしく」と言われて困ったと話していた人もいました。男性も女性も働きやすい職場が良いと思います。

    取材をしている中で、他の建設会社の女性技術者と会ったことがないという人もいらっしゃいました。個人的な考えですが、業種や職種にこだわらず、交流する場があっても良いのかなと思っています。

    ―最後に今の目標を聞かせてください。
    記者としてもっと成長したいと思います。特集を担当する時に紙面のレイアウトを任されることもありますし、普段の仕事も含めてもっと仕事のスピードが速くなりたいです。インタビュー取材では話を引き出せるように、沢山の引き出しを持ちたいです。

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    休日には自転車で街を走ることが好きだとか。特に目的は決めず、気になったお店に入ることも あるそうです。インタビュー取材の仕事でも最初から決めたことを聞くのではなく、相手の話から話題を広げることが多いと話していました。

    全く知らない高校同士の試合でも観てしまうほど、甲子園の野球に熱中してしまうそうです。一戦一戦が真剣勝負で一生懸命な姿に惹かれるのだと話されていました。若いのにしっかりと地に足がつき、芯が通った齋藤さんでした。これからも建設業と真剣に向き合っていただきたいと思います。

    齋藤さん、ありがとうございました!