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  • けんせつ女子=㈱晴山組 工事部 沢里希穂子さん「生活の役に立つうれしさ」=

    2015年8月19日岩手県建設業協会

    日刊岩手建設工業新聞に掲載(隔週木曜日)されている『スマイル☆建設女子部~女性記者ほしこが行く~』の記事を不定期に転載いたします。同紙の女性記者が、建設業に従事する女性を取材する企画で、読者から好評を得ている連載記事です。

    近年、「ドボジョ(土木女子)」や「けんせつ小町」という愛称ができるほど、建設業で働く女性の活躍が益々期待されています。「女性が輝き、活躍できる業界」であることを多くの方に知って頂きたいとの思いから、日刊岩手建設工業新聞の全面的な協力をいただき、掲載するものです。


    ㈱晴山組(野田村) 工事部 沢里希穂子さん「生活の役に立つうれしさ」

    ―沢里さんは、下水関連の工事に携わることが多いと伺いました。建設業に興味を持ったきっかけを教えてください。
    「父が大工だったので、一緒に何かできればいいな、と思い高校の建築科に進学しました。勉強しているうちに、ものを造るのって面白いんだろうな、と思うようになりました」


    ―もともと建築を勉強されていたんですね。
    「社会人になって、最初は村外の建築の会社に就職しました。でも、地元に戻ってきた時、建築関係の採用がなかなかなくて。縁あって前会長に声を掛けていただき、晴山組に入社しました。土木に携わるようになって、決して建築が簡単だというわけではありませんが、最初は違う分野って難しい、土木って難しいな、と思いました」


    ―晴山組に入社し、まずどんな業務をされたのですか?
    「最初は写真撮りや、仕事を覚えるために作業のお手伝いをしていました。先輩に教えてもらって図面を描いたり、完成書類のお手伝いもしましたね。でも、みんなで一緒に仕事をするのが面白くて」
    「当初は、道具の名前一つとっても聞いたことがないようなものもあって、『あれ持ってきてくれ』と言われても、どれだか分からなかったり。『それじゃなくてあれだよ』なんて言われたりして、そうして一つずつ覚えていきました」


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    ―初めて持った現場も下水関連の現場だったとのことですが?
    「初めて現場を持った時は、先輩に聞いたり、作業員さんにやり方を聞いたりしました。全然分からなくて、あっちから聞きこっちから聞き、という感じで。でも一回自分で現場をやると、2回目にまた下水の現場を持った時に、前にここで失敗したからこうしようかな、と思うようになって、それが徐々に積み重なって今があると思っています」


    ―現場には、いろんな職人さんがいますよね。
    「作業員さんには、休憩時間や仕事が終わった後とかに、何が必要か、明日どうするかをよく教えてもらっていて。何か問題が起きた時も、作業員さんと相談してどう対応するか話し合ったり、私から提案したりもします。私が提案した時に、作業員さんに『いや、こっちがいい』と教えてもらい『そういうやり方もあるのか』と勉強になることもあります」


    ―仕事をする上で、どんなことに気を付けていますか?
    「やっぱり、事故が起きないようにすることですね。下水の工事だと、深いところで2㍍や3㍍になったりしますので、少しの不注意がけがにつながるんです。だから、落ちないようにとか、ちゃんと周りを見て動きなさいとか、作業員さんに厳しく注意することもあります。ほかには、資材が無くて工事が進まないことがないよう、とにかく必要なものは早めに発注するよう心掛けていますね」


    ―どんな時にやりがいを感じますか?
    「自分が携わったものが、生活の役に立っていると思うとうれしいです。下水の工事では、最後は見えなくなりますが、勾配などは結構ミリ単位でみたりするので、吟味して、規格内に収まるとうれしいですね」

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    ―今後の目標を教えてください。
    「下水だけでなく、道路の現場など、今まであまり携わったことがないような現場も経験して、もっといろんなことを勉強したいです。そして、後輩にきちんと指導できる先輩になりたいな、と。まだまだうまく指導できないので、いろいろと経験して、もっと成長していきたいな、と思っています」



    ~ほしこの一言~
    「何かあった時も作業員さんとどう対応するか相談したりする」と沢里さん。作業員さんから教わることも多いと語り、現場で働く方たちをとても大切に思っているのが伝わってきました。沢里さん、ありがとうございました!