いわけんブログ
遠野支部平成21年夏期安全パトロール
2009年8月31日遠野支部
平成21年度8月5日夏季安全パトロールを実施した。
今回のパトロールは、釜石労働基準監督署、遠野土木センター、遠野市環境整備部の職員と遠野支部からは異常災害における応急対策業務の協定に定めている8班の代表者を含め計17名の参加により行われた。この組み合わせは、「岩手・宮城内陸地震」から1年が経過し、建設現場施工中にこのような震災に見舞われた時の対応と、異常災害時点の現場における作業規制についてパトロール参加者の自覚と啓発を行った。パトロール現場
1.稲荷下第二地区宅地造成工事
施行業者 藤岡建設
2.大出地区予防治山工事
施行業者 佐藤建設㈱
3.遠野ふるさと村屋根改修工事
施行業者 小友建設
参加者はバスに乗込み各現場を廻り現場担当技師より、工事の概要、労働災害防止対策の説明を受け三大災害パトロールチエック表をもとに現場をチエックした。
パトロールでは、公共事業の減少によりパトロール現場も少なく現場に乗込みしたばかりの会社などもあり、建設現場からは工事の施工計画について説明を受けた。
本日のパトロール現場においては、安全管理に留意され、参加者からは現場の作業内容と、日々現場の進捗状況にあわせた安全対策を講じるよう意見が出された。
左の写真は遠野支部指導員が現場の安全について示唆しております。
本日のパトロールの結果を踏まえ、監督官庁の専門的な意見と発注機関より今後の対策として次のようにご意見を戴いた。
【 総 評 】
釜石労働基準監督署長
1.熱中症の予防
熱中症による死亡災害は毎年発生しており、過半数を建設業が占めており、その予防は水分や塩分の補給、作業場の改善などがあげられる。
2.蜂指され災害を防ごう
これについては、建設業は蜂指されのおそれのある屋外の作業が多く、作業員の蜂アレルギーの事前検査を受けて置き、重篤なアレルギー反応を起こすおそれのある作業員は林業・木材製造業労働災害防止規定でアドレナリンの自己注射器(エピペン)を携行するよう努めるよう決められているとした。
3.「悪天候及び地震後の作業規制一覧」
これは、就労中悪天候及び地震による異常災害時における作業の規制が、下記ホームページにより示めされている。
http://www.iwaken.or.jp/00data/090806sagyoukiseiitiran.pdf
主要事項
(1)強風(10分間の平均風速が毎秒10m以上の風)
(2)大雨(1回の降雨量が50以上の降雨)
(3)大雪(1回の降雪量が25㎝以上の降雪)
(4)暴風(瞬間風速が毎秒30mを超える風)
(5)中震異常の地震(震度4以上の地震)
発注機関 遠野土木センター志田悟課長
日頃の労働災害防止活動について、皆様方のご尽力に対し敬意を示した。しかしながら、労働災害は一度発生すると、発注機関としては調査のうえペナルティーを科すことになり、被災者のみならず事業所においても非常に厳しい経営環境下の立場に置かれることになり、日々の安全衛生管理に努められようお願い申し上げた。
それから、岩手県知事と岩手県建設業協会において締結した異常災害時における業務協定について、災害が発生したときは協定に基づいた支援協力を求めた。
観光客に建設現場を紹介
遠野の名所である遠野ふるさと村の曲り家が七軒ほどあります。そのうちの二棟が屋根のカヤの葺き替え改修工事を行っております。
当日、施工現場の監督さんの話によりますと、曲り屋の屋根改修工事の家に観光に訪れた宿泊客がおりますよと話しておりました。そのほか、観光客の団体が時折訪れ、観光客の皆様方にカヤ葺き作業の説明をおこなっているとのことでした。これは、今回のパトロール中のときも、埼玉県から観光に訪れた団体の皆様方が現場監督の説明に耳を傾けておりました。これは、岩手日報や地元のケーブルテレビでも紹介されましたが、工事の施工を観光客に広く曲り家の保存や技術の伝承などをPRすることなどが設計に織り込まれており、現場の監督さんは現場施工のみならず大変お忙しいようでした。
そのような施工と見学者の混同した現場環境にありながらも、見学者に配慮した安全な環境整備と施工者として作業員の安全管理にも配慮され、墜落・転落防止対策が講じられておりました。
現場担当者は埼玉県から観光 に訪れた皆様方に工事の説明 をしていました。
月別アーカイブ
- 2025年
- 2024年
- 2023年
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
- 2007年
- 2006年