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  • けんせつ女子=㈱佐武建設(陸前高田市)建築部工事長 千葉日路子さん「地域の「便利屋」を目指して」=

    2016年6月20日岩手県建設業協会

    日刊岩手建設工業新聞に掲載(隔週木曜日)されている『スマイル☆建設女子部~女性記者ほしこが行く~』の記事を不定期に転載いたします。同紙の女性記者が、建設業に従事する女性を取材する企画で、読者から好評を得ている連載記事です。

    近年、「ドボジョ(土木女子)」や「けんせつ小町」という愛称ができるほど、建設業で働く女性の活躍が益々期待されています。「女性が輝き、活躍できる業界」であることを多くの方に知って頂きたいとの思いから、日刊岩手建設工業新聞の全面的な協力をいただき、掲載するものです。


    平成27年10月1日新聞掲載
    ㈱佐武建設(陸前高田市)建築部工事長 千葉日路子さん「地域の「便利屋」を目指して」


    ―建設業に興味を持ったきっかけを教えてください。
    「もともと絵を描くことが好きで、絵描きにはなれないけど、何か描く仕事がしたいと思っていました。小学校のころからずっと建築の分野の仕事に進みたいと言っていた友人がいて、カッコいいなと思ったんです。高校を卒業後、デザイン系の建築の専門学校に進学し、設計事務所に就職しました」


    ―現在は、建築工事の現場に携わっていると伺いました。
    「今は、戸建て住宅の現場に携わっています。現場代理人の補助として、測量をしたり写真を撮ったり。それから施工図を描いたりもしています。工事に携わる前は、マンションなどの大規模改修や戸建て住宅の設計などに携わってきました。戸建て住宅では、ただ設計をするだけでなく、お客さまの要望に添えるよう、お客さまと直接打ち合わせするところから携わりました」

    joshi20160620001

    ―設計と工事は全く違いますよね?
    「設計の場合は、設計期間内の中のどこかである程度帳尻を合わせることが出来ますが、現場はそうはいきません。現場は常に動いていますので、現場がどう動くか先読みをし、先回りして資材などを手配しなければなりません。まだ現場に携わるようになってから日が浅く、ちゃんと先を読めているとは言えませんので、もっと先読みが出来るよう頑張ります」


    ―1級建築士の資格をお持ちだと伺いました。現場に携わるということは、勇気がいることだったと思います。
    「実は、設計の仕事をしていた時から、現場のことも分からないと、と思っていたんです。戸建て住宅に携わるのであれば、お客さまとの打ち合わせから設計、工事完了までやれるようになりたい、現場も勉強したい、と思っていました。今は縁あって、佐武建設で現場に携わらせてもらっています」

    「現場の進み方や状況が分かれば、シンプルな設計と工事が出来るのでは、と思っています。例えば、同じようなものを造る場合でも、材料を類似した性能を持つ別のものに変えて、こんな施工をすれば予算や手間が抑えられるのではないか、というところまで設計図に織り込めると思うんです。工事の状況を理解して設計図に織り込むことが出来れば、よりお客さまのためにもなるし、工事も楽になるのではないでしょうか」


    ―現在もお客さんと打ち合わせをする機会があるとのことですが?
    「打ち合わせでは、お客さまが気軽に相談できるような、ちょっとした疑問でも気軽に言ってもらえるような雰囲気づくりを心掛けています。お客さまと一緒になって、お客さまと共感できるような打ち合わせができればいいな、と思います」

    「設計に携わっていたころ、お客さまとの打ち合わせで、要望にプラスアルファした提案をしてお客さまに喜んでいただけた時、とてもうれしかったんです。今は、お客さまの要望が現場にきちんと反映できるよう腕を磨いていきたいです」

    joshi20160620002

    ―最後に、今後どのように建築に携わっていきたいですか?
    「住宅は、個人のお客さまあってのものですよね。以前から『便利屋』のような存在になりたい、と思っていたんです。地域で生活している人から、ここはどうすればいい、ここはどうなっているんだ、と聞かれたり頼まれたりするような、地域の人の役に立つような存在になりたい、と。住宅って日々の生活と一体なんですよね。日々の生活において、お客さまが快適に過ごすことができる住宅に携わりたいな、と思っています」



    ~ほしこの一言~
    『お客さまの要望が現場に反映できるよう腕を磨いていきたい』と千葉さん。『住宅は日々の生活と一体。地域の人の役に立つような存在になりたい』と語る姿に、建築への熱い思いを感じました。千葉さん、ありがとうございました!