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  • けんせつ女子=㈱佐藤組 建築部 山下小夏さん「人とのつながりを大切に」=

    2020年10月30日岩手県建設業協会

    日刊岩手建設工業新聞に連載されている『スマイル☆建設女子部~女性記者ほしこが行く~』の記事を不定期に転載いたします。同紙の女性記者が、建設業に従事する女性を取材する企画で、読者から好評を得ている連載記事です。

    近年、「ドボジョ(土木女子)」や「けんせつ小町」という愛称ができるほど、建設業で働く女性の活躍が益々期待されています。「女性が輝き、活躍できる業界」であることを多くの方に知って頂きたいとの思いから、日刊岩手建設工業新聞の全面的な協力をいただき、掲載するものです。


    令和2年10月15日新聞掲載
    ㈱佐藤組(北上市) 建築部 山下小夏さん「人とのつながりを大切に」


    ―現在、入社1年目だと伺いました。建設業に興味を持ったきっかけを教えてください。
    「小さいころから、何かをつくったり絵を描いたりすることが好きでした。高校生の時、自分で何かをつくる仕事って何があるんだろう、と考えたんです。まちの中を歩いてみて、自分の目がいくのが建築物やコンクリートで造られたものが多かったこと、そして神社やお寺をめぐることが好きだったことから、漠然と建築が好きだな、と感じ、建築を学べる専門学校に進学しました。卒業後は他業種で働いていましたが、結婚を機に岩手県に引っ越してきて、せっかくだからやりたいことをしよう、と思い建築の道に進むことを決めました」


    ―今は工事写真の撮影や新規入場者教育に関する業務などに携わっているとのことですが、現場ではわからないこともたくさんあると思います。
    「教科書にさらっと書いてあったことでも、実際の現場では作業する内容や考えなければならないことがたくさんありますし、実物を見て触れてみたらとても難しいと感じるものもあります。実は、現場に携わるまでコンクリートを打設する時に現場に何台もミキサー車が来ることも、打設するための具体的な進め方や打設完了までにどのくらい時間がかかるのかも知りませんでした。設計図面は読めるのですが、施工図は見たことがなく、設計図との情報量の違いや現場で施工図を描いていることも入職して知りました」

    「想像していた以上に、知らなかったことばかりです。でも、見ているだけで何もできない、となるととても悔しくて、その瞬間もっと頑張ろう、と思うんです」

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    ―仕事上で心掛けていることを教えてください。
    「あいさつや笑顔で話すことなど、コミュニケーションを大切にしています。きちんとコミュニケーションを取り、職人さんをはじめお互いの関係が良好であれば、何かあった時にも教えていただけるのでは、と思っています。ほかには、足元の確認や近くに重機があれば周囲の状況をより見て行動するなど、けがをしないよう気を付けています」


    ―目標にしている先輩や技術者の方はいらっしゃいますか?
    「現場の主任は、はきはきとしていて、話す内容にも行動にも無駄がないんです。周りの人たちを気に掛け、必要なことを的確に伝えられる主任はすごいと思っています。それから、現場には1年上の先輩がいます。先輩の姿を見ながら、1年後には先輩のようにこんなことができるようになりたい、こういう判断力を身に付けたいと目標にしています」

    「以前の現場で、1級施工管理技士の資格を持つ女性の技術者の方にお会いしたんです。女性が少ない中で、テキパキと力強く業務に当たる姿がとてもかっこいいと感じ、私自身もその女性のように頑張りたいと思いました」

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    ―最後に、今後に向けて一言、お願いします。
    「じっと机に座っているよりも、実際に動いて人との関わりを持ちながら仕事をする方が好きなんです。現場に携わり、人間よりもずっと大きい建物が毎日少しずつ出来上がっていくのは、本当にすごいと思いますし、それぞれの職人さんの技術の高さを感じています。資格については、まずは2級建築士の取得、そして受験資格を満たした時には、2級施工管理技士の資格も取りたいと思っています」


    ~ほしこの一言~
    「人とつながりのある建築が好き」とインタビュー中笑顔で語っていた山下さん。仕事をする中で悔しさを感じることもあるそうですが、その悔しさを頑張ろうという気持ちに変えて仕事に取り組んでいて、向上心の高さと前向きで明るい人柄を感じました。山下さん、ありがとうございました!