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  • けんせつ女子=樋下建設㈱ 建築部 佐藤愛美さん「先輩たちに追いつけるように」=

    2020年12月24日岩手県建設業協会

    日刊岩手建設工業新聞に連載されている『スマイル☆建設女子部~女性記者ほしこが行く~』の記事を不定期に転載いたします。同紙の女性記者が、建設業に従事する女性を取材する企画で、読者から好評を得ている連載記事です。

    近年、「ドボジョ(土木女子)」や「けんせつ小町」という愛称ができるほど、建設業で働く女性の活躍が益々期待されています。「女性が輝き、活躍できる業界」であることを多くの方に知って頂きたいとの思いから、日刊岩手建設工業新聞の全面的な協力をいただき、掲載するものです。


    令和2年11月26日新聞掲載
    樋下建設㈱(盛岡市)建築部工務第一課 佐藤愛美さん「先輩たちに追いつけるように」


    ―建設業に興味を持ったきっかけを教えてください。
    「小さい頃、道路工事の現場などで活躍している重機を見て、かっこいいなと思ったんです。工業高校の建築科に進み学んでいくうちに、建設業のかっこよさを感じました。企業見学で樋下建設を訪れた時、実際にアパートの新築工事の現場を見せてもらい、ここに入社したいと決めました」


    ―現在、入社2年目だと伺いました。初めはどのような現場に携わったのですか?
    「最初に携わった現場は、公民館の改修工事の現場です。現場に配属となったばかりの頃は、先輩についていって何をしているのかを見たり、先輩たちの作業の補助をしたりしていました」

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    ―工業高校で建築を学んでいたとはいえ、大変なことや戸惑うことも多かったと思います。
    「現場での測量は、学校の実習で行っていた測量とは違い、より正確さが求められます。しかも、現場では職人さんも働いている中で作業しますから、スピードも必要です。入社1年目の時は、先輩たちに教わりながら、早く正確にできるようにと練習しました。図面についても、実際に現場に出てみて、高校ではただ見ていただけで実は理解できていなかったと痛感しましたね」


    ―公民館の現場の後は、どのような現場に携わったのでしょうか?
    「ホテルの耐震改修工事とビルの屋上の防水工事の現場に配属となりました。現在は、認定こども園の新築工事の現場で、工事写真の撮影や整理、測量などをしています。最近では、少しずつですが施工図も描いています」

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    ―仕事をする上で、どんなことを心掛けていますか?
    「その日に行ったことや仕事をする中で分からなかったことなどを、後で振り返られるようノートにメモしています。そして、分からなかった名前や用語の意味なども調べて記入し、ノートを見返した時に復習できるようにしています」
    「現場でどんなところが危険なのかをメモするようにもしています。経験が浅く、まだどこが危険なのかを自分で判断しきれていないので、現場を見て1日の作業の中でどこが危険個所なのかを見つけ、朝礼や打ち合わせの時に指示できるようになることを今の目標にしています」

    ―これまで携わった現場で、思い出に残っていることなどを聞かせてください。
    「公民館の現場に携わっていた時、完成写真を撮影するため、現場内を歩いて回ったんです。毎日少しずつ変わっていく様子は見ていましたが、私が現場に入った当初とガラッと様子が変わっていて、改めてすごいなと感動しました」

    ―今後の目標などを教えてください。
    「公民館の現場では年の近い先輩が二人いたのですが、どちらも現場での測量や墨出し、工具を使った作業などはもちろん、打ち合わせもスムーズに進めることができ、先輩たちに追いつきたいと私の目標になっています。それから、図面をきちんと理解した上で墨出しなどの作業に取り組めるようになりたいとも思っています。資格では、2級建築施工管理技士の取得を目指しています。ほかにも2級建築士の資格も取得したいと思っています」


    ~ほしこの一言~
    「今携わっている現場は、初めて何もなかった状態から携わることができるので、とても楽しみ」と佐藤さん。現場の職人さんについて「実は、最初は怖いのかなと思っていたけれど、作業を見せてもらっている時に『今何しているかわかるか』と声を掛けてくれたりと、皆さん優しい」と話していました。「建築は好き」と語る笑顔の中に、ひたむきに建築と向き合う姿勢と向上心の高さを感じました。佐藤さん、ありがとうございました!