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  • けんせつ女子=㈱青紀土木(釜石市)土木係長 倉澤久美さん「みんなで助け合いながら」=

    2016年2月22日岩手県建設業協会

    日刊岩手建設工業新聞に掲載(隔週木曜日)されている『スマイル☆建設女子部~女性記者ほしこが行く~』の記事を不定期に転載いたします。同紙の女性記者が、建設業に従事する女性を取材する企画で、読者から好評を得ている連載記事です。

    近年、「ドボジョ(土木女子)」や「けんせつ小町」という愛称ができるほど、建設業で働く女性の活躍が益々期待されています。「女性が輝き、活躍できる業界」であることを多くの方に知って頂きたいとの思いから、日刊岩手建設工業新聞の全面的な協力をいただき、掲載するものです。

    平成27年2月19日新聞掲載
    ㈱青紀土木(釜石市)土木係長 倉澤久美さん「みんなで助け合いながら」

    ―倉澤さんは今、大手とのJVで防災集団移転促進事業の現場に携わっていると伺いました。
    「私は、この現場で主任技術者をしています。今までこんなに規模の大きな現場に携わったことはなかったですし、JVとして現場に入ったこともありませんでしたが、工程管理にしても安全管理にしても、すごく勉強になります。今のうちにできるだけ吸収して、今後につなげていけたら、と思っています」

    ―打ち合わせとかもたくさんありますよね?
    「現場での作業が終わった後、各地区の現場から事務所に戻って、翌日の作業内容や材料搬入についてとか、意見交換や打ち合わせをします。各現場の進み具合がある程度わかりますし、早く進んでいる現場があれば、工程や作業などを相談したり。みんなで情報を共有します」

    kensetujoshi (3)

    ―夕方の打ち合わせってとても大事なんですね。
    「以前、『現場を持つ者は夕方からが本当の仕事なんだぞ』って言われたことがありました。当日急に予定が変わることもあるのですが、前日に、翌日どんな作業をするか決めますし、翌日に向けた準備をしますので、朝は比較的スムーズなんですよ。それに、ある程度時間があると、働く人って結構考えるんですよね。『一晩考えたけれど、やっぱりこのやり方がいいな』という場合もあります。職長さんに作業員さんから提案する場合もありますし、夕方の話し合いは大事なんだと思います」

    ―倉澤さんは、アルバイトとして入職されたとのことですが?
    「当時、建設会社にあまりいいイメージはありませんでしたが、『男性でも女性でもやる気があればできる』というのを見て、臨時だし、女性でもいいって会社もあるしやってみようかな、と思い入職しました。最初は道路清掃をしていましたね。そのうちに、ほかの作業員さんの手伝いをするようになり、さらにレベルでの測量もさせてもらうようになりました。いろいろな作業をさせてもらう中で、技術も考え方もそれぞれ違うのに、一つの現場でモノができるのは面白いな、と思うようになりました。アルバイトの期間が終わり、社員として働かないかと声を掛けていただき、本格的に土木の道に入りました」

    kensetujoshi (1)
    ―普段仕事をする上で心掛けていることを教えてください。
    「できるだけいろいろな人と話すことですね。私の仕事は人に助けてもらってできる仕事なんじゃないかな、と思うんです。作業員さんも含め、みんなで助け合いながら作業をする。だから、お互いに声を掛けて、というのは感じます。最終的に決定するのは私ですが、やっぱり意見を聞いたり相談したりして、最善のことをやるのが一番いいな、と。忙しくて自分の考えだけを通すこともあったんですけど、結局いいことはなかったですね」

    ―仕事をする中で、どんなところが面白いと感じますか?
    「ずっとこの仕事をしていても飽きないなって思うんです。同じような工種でも、条件も働く人も違うので、同じ現場ってないんですよね。だからこそ、建設業は経験が大事だと感じます。自分の経験を生かしながら次の現場へと行く、というような。悩んで疲れて仕事つらいなって思っても、終わればほっとしますし、面白みがあって辞められなくて、今があると思います。なんか、中毒みたいですよね。これからも、安全でいいものを造っていきたい、と思っています」




     

    ~ほしこの一言~
    「同じ現場はない」と倉澤さん。「建設業の仕事は飽きることはない」と今までに携わった現場での出来事を楽しそうに笑顔で語ってくれて、土木の仕事がすごく好きで大切に思っているというのが伝わってきました。倉澤さん、ありがとうございました!